教訓:天然酵母には要注意
そして、今。 / 2019.04.27
休暇が始まった。
10連休なんて、社会人になってから、初めてじゃないかと思う。旅行のために9連休にしたことはあったと思うが、多分10連休は最長だ。
外出する予定もそこそこあるものの、圧倒的に家に籠ることを愛する性質の私は、果たして何回フィナンシェだとかバターロールを作るのだろうとかねてより考えていた。
まさか、バターロールよりも、先にデニッシュ食パンを作ることになるとは。
以前2回の失敗を経て成功した3回目と4回目のデニッシュ食パン。
母がえらく気に入って、また食べたそうだったから、母の日も近いしご機嫌取りにと取り掛かった。
「まず、材料を並べます」
これを忘れてはいけない。注意事項を復唱する小学生のように声に出してから、並べた。
今回は、強力粉と準強力粉をブレンド。砂糖はきび砂糖に。
最初にホームベーカリーに投入する材料はこれで全部。「ドライイーストは砂糖の隣、塩とは離す」と呟きながら順に投入していく。
順調。何の問題もない。ふふふ。そんな感じで投入を終えると、ホームベーカリーを操作してスタート。あとは後入れバターを入れろよ、との合図を待つ。
合図があったぞと、冷凍庫から取り出したバター110gぶん。24時間以上は冷凍庫で凍らせてある。サイズがまばらだが、特に問題はないと思う。
丸くまとまった生地に、これらを満遍なく置いていく。
そして再びスタートボタンを。焼き上がり時間が表示されて、待ち遠しく思う、3時ほど先となるはずの素敵な食事を。
ところが出来上がったものは、一番最初の失敗作のような、ホームベーカリーの容器半分ほどにしか膨らんでいない代物……。
そんなバカな…何が悪かったの?!と同居のものを呼んだ。
これは半分に切ったパンの縦からの姿。
中もこんな感じ。
はっきり言って、いい匂いがするし、味は悪くない。美味いとも言える。デニッシュでは有り得ないが。
天辺のクラスト以外は、バター感の非常に強いケンタッキーのビスケット的。有塩バターを使ったために、甘さ控えめで食べやすいとも言える。
「わかった!天然酵母だ!天然酵母コースを選ばなきゃダメなんだよ」
と同居の者は、見てすぐに言った。
天然酵母がどんなものかは、ほんの少し本などで予習はしていたが、ドライイーストタイプと書いてあったし、通常のドライイーストの素敵版くらいにしか考えていなかった…。気軽に天然酵母を使ったらどんだけ美味しくなるんだろう、と単純に考えていた私が呪わしい…。
嬉々としてやってきた母には、失敗したと伝え、他のものを持たせたけれど、驚くほど肩を落として帰る後ろ姿に、リベンジを急がねばと思うのであった。
ごめんよ、母。
しかし、全て自分で食べて思った。
後入れバターは無塩でいかねばと。思いの外、塩気が強かったし、母は腎臓が万全な人ではないのだ。
だから失敗したんだ、きっと。
使用した材料:スポンサードリンク
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